尾崎 左永子
尾崎 左永子 / 歌人
「かじん」と聞けば、まず「佳人」という言葉が先に浮かぶ。
精神のたたずまいが端正なのだ。
源氏研究の大家でもある。
『夜の富士より出づる月いま山肌の氷雪透きて緑光放つ』冬の満月の光りのなか、幻想的な蛍の火が灯ったよう蜻蛉の羽色の富士が立つことがある。
そばに添えば、この方のなかで、富士が富士ならぬものに、いままさに羽化している気配が吐く息のように伝わってくる。
人という種が宇宙の中で何をなしえているのかが伝わってくる。
「かじん」と聞けば、まず「佳人」という言葉が先に浮かぶ。
精神のたたずまいが端正なのだ。
源氏研究の大家でもある。
『夜の富士より出づる月いま山肌の氷雪透きて緑光放つ』冬の満月の光りのなか、幻想的な蛍の火が灯ったよう蜻蛉の羽色の富士が立つことがある。
そばに添えば、この方のなかで、富士が富士ならぬものに、いままさに羽化している気配が吐く息のように伝わってくる。
人という種が宇宙の中で何をなしえているのかが伝わってくる。